ニュースリリース

「日本におけるテレビマーケティングの発展に関する視聴質データの活用について」の共同研究へデータ提供を実施

2020年07月16日 野球サービス

データスタジアム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:加藤 善彦、以下「当社」)は、米国イェール大学経営大学院上武康亮准教授(所在:アメリカ合衆国コネチカット州ニューヘイブン市)がTVISION INSIGHTS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:郡谷 康士、以下「TVISION」)と進める、日本におけるテレビマーケティングの発展に関する視聴質データの活用についての共同研究向けにデータ提供を行い、この度、その成果の一部が、2020年6月11〜13日にINFORMSが主催で米国デューク大学をホスト校として開催された「Marketing Science Conference」にて発表されました。
※Marketing Science Conference(https://conferences.fuqua.duke.edu/isms/

当社からはリアルタイムに取得したプロ野球全試合の1投球ごとの詳細データ(秒単位のタイムスタンプ・点差や走者などの状況・プレーの結果)を提供しております。

◼カンファレンスで発表された内容について
 タイトルは、「An Empirical Model of Viewer Attention: Suspense vs. Surprise during Baseball Games」で直訳すると野球観戦における”Suspense”(なにかおもしろいことが起きそうだという期待の感情)と”Surprise”(予想していなかったことが起こった時の感情)がテレビ視聴へ与える影響の実証研究となります。



野球のテレビ観戦を、TVISIONの滞在注視データを使って分析した結果、テレビの前に滞在するかどうかには”Suspense”と”Surprise”が同程度に影響しますが、テレビを注視するかどうかには”Suspense”がより強く影響することがわかりました(結果の一部は上表赤枠部)。つまり、次のシーンで試合がもっと面白くなりそうと予想していると、より注視しやすくなるということがわかりました。


◼上武准教授のコメント
本共同研究は、データを使ってテレビ番組やオンラインコンテンツをどのようにより面白くデザインできるか、という問いを、プロ野球を例として、TVISIONの持つユニークな滞在注視データとデータスタジアムの持つ詳細なスポーツデータを組み合わせることで考えています。試合中の状況をSuspenseとSurpriseという観点から計測し、それが視聴行動にどのように影響するかを検証することで、視聴者がどのような試合展開を望んでいるかを分析することが出来ます。今後は、野球のルール変更(1試合を9回から7回にしたり、延長は走者2塁から始めるなど)がどのように視聴行動に影響を与えるか、またそれがCMの視聴にどのように影響するかを経済学のモデルを用いて考えることで、視聴者にとっても、広告主にとってもより良いテレビ番組のデザインを設計したいと考えています。

※視聴質について
VI値(滞在度=Viewability Index)
各番組・CMにおいて、テレビの前に人が滞在している度合いを示す。数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長い。

AI値(注視度=Attention Index)
各番組・CMにおいて、テレビ画面に人の顔が向いているかを示す。数値が高いほど、画面を注視した人数が多く、注視秒数が長い。



■ イェール大学経営大学院上武康亮准教授について
所在地:165 Whitney Avenue, New Haven, Connecticut, USA
略歴:Yale大学経営大学院マーケティング学科准教授。
2005年東京大学経済学部卒業、2007年東京大学大学院経済学研究科修士課程終了、
2013年米国Northwestern大学経済学Ph.D。2013年、米国Yale大学経営大学院マーケティング学科助教授。2018年より現職。
専門は計量マーケティング、実証産業組織論。消費者や企業の詳細な個票データを用いて、マーケティング施策や政策の効果推定と制度設計を行っています。特に、オンラインプラットフォーム、デジタル・ハイテク産業のデータを用いて、価格戦略、企業合併、インセンティブ設計に関する研究を行ってきました。日米の企業と共同研究を数多く行っており、主要論文はMarketing Science誌やReview of Economic Studies誌など欧米の一流誌に掲載されております。

■TVISION INSIGHTS株式会社について
TVISION INSIGHTSは、テレビの「視聴質」を計測する会社です。同社が開発した人体認識技術を用いて、テレビの視聴態勢を取得しデータ化する独自手法で、データセットを取得・蓄積・提供しています。国内では、関東エリアの800世帯・関西エリア100世帯、地上波関東6局7チャンネル、地上波関西6局7チャンネル、MXテレビ2チャンネル、BS8局9チャンネルの全番組を毎秒レベルで計測(2019年12月現在)しています。またグローバルにも拠点を広げ、ボストン・ニューヨークでも展開。広告主、広告会社や放送局100社以上が活用しています。テクノロジーとビッグ・データを用いて、テレビ本来の価値を顕在化することを目指しています。

■データスタジアムとは
データスタジアムは、2001年の設立以来、Jリーグ・プロ野球・Bリーグなどのデータを取得・蓄積・分析し、スポーツ団体やチーム・クラブ・選手に対して強化や戦術向上のためのソリューションを提供しています。また、ファンやメディアに対しても様々なデータやデータを活用したエンターテインメントコンテンツを提供し、スポーツの新しい楽しみ方を提案しています。




■お問い合わせはこちら
データスタジアム株式会社
広報:細田・法木・丸山
E-mail:ds_press@datastadium.co.jp

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