ニュースリリース

ディープラーニング技術を活用した サッカー戦術・分析支援アナリティクスツール 「PitchBrain(β版)」の国内提供を開始
~国内、欧州の複数サッカークラブと実証実験もスタート~

2019年04月26日 サッカーサービス

データスタジアム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:加藤善彦、以下 データスタジアム) とスポーツテクノロジーの研究・新規事業開発を行う株式会社Sports Technology Lab(本社:東京都港区、代表取締役社長:中谷吉孝、以下 Sports Technology Lab)は、株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西川徹、以下 PFN)と、サッカーに特化した戦術・分析支援アナリティクスツール「PitchBrain(ピッチ・ブレイン)」を共同開発し、株式会社Jリーグメディアプロモーション(本社:東京都文京区、代表取締役社長:出井宏明、以下 Jリーグメディアプロモーション)と協働で5月より国内サッカークラブ向けにβ版の提供を開始いたします。

90年代以降、選手のアスリート化が進行してきたサッカーでは昨今、特に欧州をはじめとしたビッグクラブを中心に、競争力をより高めるために、データを活用した戦術分析や、練習と試合とを統合的に管理する選手マネージメント手法に注目が集まっています。しかし一方で、スポーツ分野の中でも、プレイヤーの動きが複雑で途切れなく攻守が入れ替わるサッカーのプレー解析(ボールを持っていないオフ・ザ・ボールの動きなど)は特に難しいとされ、試合映像の分析作業には膨大な時間を要しています。

Sports Technology Labとデータスタジアムでは、そのような状況に対応すべく、データスタジアムが有する膨大なサッカーデータに対して、PFNの有するディープラーニング技術を適用することで、従来は人の目では難しかったオフ・ザ・ボールの分析や、膨大な時間を要する試合映像分析の省力化を可能にするサッカーアナリティクスツールの開発を進めてまいりました。まずは5月より順次、Jリーグメディアプロモーションと協働で国内サッカークラブ向けに、コア機能であるチーム分析機能を備えた「PitchBrain(β版)」の提供を開始いたします。
また、2019年夏頃には、ディープラーニングの解析技術を用いて、人間の目では判断しづらい”選手の質”を新しい指標で評価する機能等を追加で搭載する予定です。

■サッカーに特化した戦術・分析支援アナリティクスツール「PitchBrain」 概要
<β版>
・独自開発の類似度判定アルゴリズムを用いたオフ・ザ・ボールの局面を含む”動画シーン自動抽出”機能
・”動画シーン自動抽出”機能を用いた”チームスタイル分類・出力”機能
・独自開発の姿勢推定アルゴリズムに基づく”パスコース判定”機能

”動画シーン自動抽出”機能

”チームスタイル分類・出力”機能

“パスコース判定”機能

<開発中の追加機能>
・類似度判定、姿勢推定アルゴリズムを活用した“オフ・ザ・ボールの質的評価“機能
・“オフ・ザ・ボールの質的評価”を加味した新選手評価モデル
・クラブの強化部業務をサポートする新選手評価モデルを統合した選手DB機能

なお現在、オランダ1部リーグ「SBVエクセルシオール」(*1)の他、国内外の複数のクラブにご協力いただき、「PitchBrain」を活用して各クラブで見込まれる効果の実証実験を開始しており、今後は国内・海外クラブの特性に合わせてカスタマイズした分析支援も行ってまいります。

今後もSports Technology Labとデータスタジアムでは、「PitchBrain」のさらなる機能追加と性能向上に向けた研究・開発を進めると同時に、スポーツアナリティクス領域全般において革新的なソリューションを開発し、国内のみならず海外マーケットも見据えた新規ビジネスの展開を目指します。




1:「SBV エクセルシオール」 オランダの人口第2位の港湾都市ロッテルダムに本拠地を置くサッカークラブ。1902年クラブ創設、2014-15シーズンよりオランダトップリーグのエールディビジに所属している。「SBV エクセルシオール」との実証実験では、クラブ所属アシスタントコーチ兼テクノロジーストラテジストの白石尚久氏(2)にアドバイザーとして参画いただいています。

*2:白石尚久氏 
「SBVエクセルシオール」(オランダ1部)アシスタントコーチ/テクノロジーストラテジスト
高校3年生のときに本格的にサッカーを始め、明治大学在学中にアルゼンチンに渡りサッカーを学ぶ。大学卒業後、フランスなどでプレー、27歳で現役を引退。帰国後、広告代理店に勤務。同時に海外のトップクラブの下でサッカーのコーチングを学ぶ。2008年からFCバルセロナ(スペイン)のスクールコーチに就任。2009年から同チームの育成機関にて研修を行う。2010年からCEサン・ガブリエル(スペイン)のユースチームでコーチや監督を歴任。2012年から同クラブ女子チームの監督を務め、ヨーロッパ1部リーグでは男女両リーグを通じて初のアジア人監督となる。その後、スペイン下部リーグのチームにてアシスタントコーチ、監督を歴任。2017年3月から本田圭佑選手の専属分析官を務め、ACミラン(イタリア)とCFパチューカ(メキシコ)でのプレーと活躍を支えた。2018年6月より現職。同年7月に自身初の著書『何かをやるのに遅いということは決してない。』(ダイヤモンド社)を上梓。




■株式会社Sports Technology Labについて
Sports Technology Labは2018年11月に設立。データスタジアムが有する膨大なスポーツデータに対して、PFNの有する最先端のディープラーニング技術を適用することで、革新的なスポーツアナリティクスソリューションを開発し、国内のみならず海外マーケットも見据えたスポーツ領域での新規ビジネス展開を目指しています。

■データスタジアム株式会社について
データスタジアムは、2001年の設立以来、Jリーグ・プロ野球・ラグビートップリーグなどのデータを取得・蓄積・分析し、スポーツ団体やチーム・クラブ・選手に対して強化や戦術向上のためのソリューションを提供しています。また、ファンやメディアに対しても様々なデータやデータを活用したエンターテインメントコンテンツを提供し、スポーツの新しい楽しみ方を提案しています。

■株式会社Preferred Networksについて
深層学習技術のビジネス活用を目的に、2014年3月に創業。デバイスが生み出す膨大なデータを、ネットワークのエッジで分散協調的に処理する「エッジヘビーコンピューティング」を提唱し、交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域を中心に、様々な分野でイノベーションの実現を目指しています。 オープンソースの深層学習フレームワークChainer(チェイナー)の開発・提供をはじめ、世界をリードするさまざまな組織と協業し、先進的な取り組みを推進しています。
https://www.preferred-networks.jp/ja/


【報道関係および本製品・技術に関するお問い合わせ】
株式会社Sports Technology Lab 目黒、木下 
info@sportstechonologylab.com

【本製品のセールスに関するお問い合わせ】
データスタジアム株式会社 加藤(健)、斉藤
soccer-club@datastadium.co.jp

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