レポート

アナリストレポート第4回
「スコアラー 仕事の流儀」

2018年09月11日 野球

野球アナリスト:田上健一

 

私はプロ野球の選手として6年間、その後昨年まで2年間プロ野球でスコアラーを務めていました。今回はそのプロ野球の現場についてお話させていただこうと思います。

 

プロ野球の現場では必ず試合前に対戦相手の対策をするためのミーティングを行います。そのミーティングでは相手投手の配球の傾向や相手打者の打席を細かく分析したデータなどを選手たちに伝えていきます。このデータを集め分析する役割を担うのが「スコアラー」という存在です。スコアラーは各球団に数人存在し、その中には「先乗りスコアラー」、「チーム付きスコアラー(自チームの分析担当)」など様々な役割があります。私はその中で「先乗りスコアラー」という役割を担っていました。

 

1.whiteboard

(ミーティング準備。選手にわかりやすく伝わるように)

 

先乗りスコアラーは敵チームのデータを中心に集めることが仕事になります。相手チームの様々なデータを集めるためにキャンプ、オープン戦と敵地に視察に行き、前シーズンから在籍する選手はもちろん、特に新人選手や新外国人選手などを中心に情報を集めます。

 

練習での動きはもちろんですが、このキャンプやオープン戦で自チームと試合をする場合には特に新人選手や新外国人選手に対して、バッテリーと相談のうえ、あえて打たせてみるなど色々なことを試したりもします。そうすることで、シーズンが始まった時にそこからあぶりだされたデータを有効に活用できるようになるからです。

 

3.stadium

(外野席からも選手の動きをチェック)

 

このようにしてシーズンが始まる前に敵チームのデータを集めていき、いざシーズンが開幕しても準備ができている状態にしておきます。

 

そして、シーズンが始まると自チームが今後対戦をする相手チームの最新のデータを収集するため、対戦をする2カード前から先に現場入りし戦略を立てます。これを先乗りスコアラーの中でも特に「先先乗りスコアラー」と呼んだりもします。主に2カード前には自チームと対戦する先発投手のデータを収集し、1カード前には中継ぎ投手、野手の状態を確認します。この1週間で集めたデータをまとめ、選手・コーチ・監督に還元します。

 

試合前に行うミーティングでは、バッテリーミーティングと野手ミーティングの2つを選手に行い、それとは別で首脳陣とのミーティングを行います。

バッテリーミーティングでは、現在の相手チームの状態やどんな作戦傾向があるのか、そして登録されている野手をどう攻めて抑えていくかを確認し、右投手の場合、左投手の場合の2通りの攻め方を考えて選手たちに伝えます。
次に野手ミーティングです。野手ミーティングでは投手の攻略についてがメインになります。その日対戦する先発投手を中心に、リリーフ投手全員の現在の状態や状況に応じた配球傾向、牽制、持ち球などをすべて確認していきます。

 

首脳陣とのミーティングでは主に相手の戦術傾向(作戦、選手交代等)や、チーム状態(連敗中、連勝中等)を確認していきます。

 

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(選手へのミーティング風景)

 

このようにして試合に入る前に相手チームの情報を詳しく、かつわかりやすくチームに伝えていくことが重要な仕事となります。

 

私は選手時代にも自ら独自にデータを取り、自分自身のプレーにつなげるような工夫を行っていました。その経験があったことで2年間スコアラーとしてこのような仕事をさせていただくことができました。

 

現在はデータスタジアムでアナリストとしてこれまでのようなデータ分析や野球への考え方を教える講座などの活動をしておりますが、今まで培ってきた選手としての目線と、スコアラーとしての目線の両面からプレーヤーの活躍を支えることができるよう、プロ、アマ問わず貢献して参ります。

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